JOYO「SWEET BABY OVERDRIVE」レビュー

10年ほど前の発売時には、有名エフェクターそっくり!と話題になったJOYOのSWEET BABY OVERDRIVEなんぞ購入しました。

ピッキングニュアンスやボリュームへの追従性に優れてたローゲインオーバードライブです。好みのセッティングや、他のエフェクターとの組み合わせのおすすめを紹介します。

この記事は、元ブログ「買い物かごの中身と実験と考察」での記事を再編したものです。

購入した理由

 自営業の友人がギターを置いたりして友人たちが集まる場所を作ろうということになり、そのための安い機材を揃えたりしています。というわけで、安価で評価の高い、そして汎用性が高いJOYOのSWEET BABY OVERDRIVEを購入してみました。

サウンドのレビュー

 MAD PROFESSOR Sweet Honey Overdriveのコピーであるというのが有名なJOYOのSWEET BABY ODです。Sweet Honey Overdriveも有名なODの廉価版だったりしますが、それは今回は置いておいて、ローゲインオーバードライブの有名モデルですね。SWEET BABY ODもその特徴を引き継いでおり、ローゲインでピッキングニュアンスの出やすいオーバードライブとなっています。

 ハムバッカーと組み合わせてGAIN MAXでもそれほど歪まず、クランチ程度の歪となっています。ポイントは、ボリュームを少しでも絞ると歪み感が収まってクリーンになること。GAIN MAXでもボリュームを絞ったり弱く弾くだけで音色が大きく変わります。

 また、歪んでいないところから歪みはじめるポイントがスムーズに繋がっており、これがピッキングニュアンスが出しやすい要因であると感じています。

 安価な歪みペダルであると、この歪みはじめのスムーズさが得られないことが多く(少なくともSWEET BABY ODが話題になった10年ぐらい前は)「この価格で、これができるのか!!」という点がセンセーショナルでした。

 安価で高品質な歪みペダルが多く販売されている現代基準では、なんかこう、味が足りない感じもしなくもないですが、価格を考えれば十分な仕上がりです。

好みのセッティング

 特徴的なFOCUSは、一般的なトーンよりも穏やかで、持ち上がる周波数帯が変わるのかな? すっきりしたり、厚みが出たり。これはギターやアンプの特徴に合わせて調整すればよいです。

 GAINはMAXでもバランスが崩れずに悪くないです。ただし、ジャズコーラスにこれ一発だと、歪みの感じが一味足りない感想が残ります。(最近、良いエフェクターを触ったりしているからだと思いますけど)

 ジャズコーラスに合わせるのであれば、SWEET BABY ODがアンプの味を作る出汁だと考えるの良いかと思います。GAIN高めでクランチチャンネルと考えたり、ぎりぎり歪まないローゲインにしてクリーントーンに温かみや滲んだ感じを加えるのもアリです。そういう使い方ができる安いエフェクターも少ないので価値があります。

ほかのエフェクターとの組み合わせ

 SWEET BABY ODがあっさりめで歪まないので、歪みを足してソロサウンドを作りたくなります。前段にTS系をブースター的に置いてみたところ、SWEET BABY ODが潰れすぎて丸くなって、音が引っ込むような印象になりました。他のエフェクターでも似たような印象で、あまり好ましくありませんでした。

 そこで、後段にトランスペアレント系、わたしはBluesBreakerを配置してみました。
 自分の設定は、SWEET BABY ODを原音より少し大きくなるように、歪み感はお好みで設定し、後段にゲイン高めでボリュームも大きめのBB系を配置しました。すると、SWEET BABY ODはONのままで、単体ではバッキングとかクリーンサウンドで、BB系をONにするとロックに適した厚みがありつつ鋭さのある歪みが得られました。BB系単体だとすっきりし過ぎる(アンプの音が良くないと味気ない)歪みですが、それよりも厚みがあって良かったです。

 ポイントは、BB系もボリュームへの追従性が良好である点で、両方オンでボリュームを弄った場合でも追従してくれる点です。

 BB系で安価な定番といえば、あんバターコッペドライブであり、これと組み合わせると良い結果が得られると思います。

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