先日にアップしたBondi EffectsのDel Mar Overdrive Mk2は気に入っている一方で、高音域がかなり煌びやかで、トレブルを落とし気味にしていました。これってでも、設計意図からは少しずれてしまっているのでは?と思っていました。先日、思うところあってストラトタイプのギターのネックPUををSuhr V63+に交換しまして、Del Mar OD Mk2と組み合わせたところ「おいおいまじかよ」というぐらいマッチしました。ピックアップやギターと機材の組み合わせって重要だなぁと感じた次第です。
Bondi Effects Del Mar Overdrive Mk2のおさらい
導入部分で、今回言いたいことはほとんど言ってしまっているのですが、順を追って説明しましょう。Del Mar OD Mk2のレビューは以下です。
基本的に高音域が際立ってくるオーバードライブです。また、かなり低い低音域が残ってくるのが特徴です。ローミッドも多めですが、弾きごたえに効いてくるような、かなり低い低音が出ているのを感じます。
さて、Del Marは高音域が特徴で、これを求めて使うODだと思っています。一方で、ミッドが薄いギターだと鋭くなりすぎる傾向もありました。ギラギラギャリギャリでそれはそれで(というか、それが)よかったりもしたのですが、若干ピーキーなところは否めませんでした。
Suhr V63+の特徴
SuhrのV63+は、全域がドカッと出ていて、低音域は太くて、でもボワボワしていなくて、高音域もちゃんと出ているバランスです。パワーもそこそこあって、無理なく歪み系をプッシュしてくれます。
Del Mar OD Mk2とSuhr V63+の組み合わせ
まず、V63+がそこそこパワフルなので、Del Marのゲインを控えめにして使うことができます。Del Marはゲインを上げるとドンシャリ傾向が強くなる(たぶん低音が強くなる)ので、ローゲイン設定=ドンシャリ傾向を控えめのバランスで使うことになります。
V63+はニュアンスがちゃんとでるPUですので、反応性の良いDel Marと組み合わせると、強く弾けば歪みが出て、弱く弾けばクリーンになる操作感が得られます。これが楽しい。Del Marの面白さを存分に味わうことができると感じています。
そして、Del Marのミッドスクープ感と、ミッドの厚いV63+が噛み合い、それまでは感じることができなかった、Del Marのスムースでシームレスな歪みから生まれる「クリーミーさ」を感じることができます。それまでは、トレブルを削るのが基本だったのですが、ゲインも含めてEQは12時でも良バランスです。
不思議なのは、スイッチ下側のブルースブレイカーモードで、以前は「ジリッ」とした歪みが若干耳につく(気になる)感じだったのですが、ミッドが強くなって歪み方が変わったのか、BBモードの急激に歪み始める傾向はそのままに、歪み方がクリーミーになって「ジリッ」と感が抑えられているように思います。これも、相性が良いと感じた理由です。
この記事での気付き
Del Mar ODの煌びやかな傾向は好みが分かれやすいポイントだと思います。絶賛している人も居る一方で、苦手という人も多いのではないか?と思います。もし、全員が絶賛のサウンドなら、Del Marはもっと売れていてもおかしくないと思います。現在の売れ行きはそこまでではないので、つまりはそういうこと。この話をもう少し拡張すると、欲しい機材があって、Youtubeで試奏動画を見た時に気を付けるべきことが分かってきます。
ダメと判断した人の中にも、音の傾向が好みではないと感じた人と、使っている機材がマッチしなかったという人がいた可能性があります。
自分が思うギターとの組み合わせとエフェクターを組み合わせて「すごく良い!」ってレビューされているけど、自分は…?っていうときは、音が好みではない可能性があります。一方、自分の構成と結構違う構成で好みのサウンドが出ていても、自分の構成では良い結果にならない可能性があります(というか、その可能性の方が高いかも)
レビューする人も分かっていて、いろいろな構成でデモを行ってくれているわけですが、それでもすべてをカバーすることはできません。自分で試すっていっても、楽器店でその場で借りる試奏用ギターが自分の構成と大きく違うと、傾向が分かるようで分からないという難しさがあります。
というわけで「〇〇さんがこう評価していた!」を気にし過ぎるとか、Youtubeの動画を参考にし過ぎると、良い機材を見逃してしまうかもしれません。とはいえ、試したからといっても、完全に分かるわけではないんですけどね……。買って、いろいろ弄って、いろいろな使い方を試して、傾向を掴む技術を養うしかないと思います。買おうぜ(自分の首を絞める)
※個人的には、ギターを持ち込んで試奏するのが最良手だと思います。
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