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Bondi Effects Squish As Compressor レビュー

コンプレッサー初心者がBondi EffectsのSquish As Compressorを購入しました。かなり高価なコンプレッサーとなりますが、その値段に見合った機能性の高さとサウンドクオリティーの高さが感じ取れました。

ポイントは、各ノブ12時ぐらいで、演奏のニュアンスは出つつ良い感じにまとまってくれるのが非常に良いです。

コンプレッサーを買ってみた理由

 最初に申し上げておくべきことは、私はコンプレッサーは完全初心者です。以前に「コンプレッサーは使ってみた方が良いかな?」と考え、ダイナコンプ系の安いやつを借りたことと、Guyatone STm5を買って使ってみたことはあります。

 その際、どのように効くか?はなんとなく分かったものの「効いているか分からないのあっさり」だと良く分からず、「効いているな」というレベルにすると出て欲しい音が出てくれない感触があってデメリットにしか感じられず、結局使わずに今まで来てしまいました。

 当時はディストーションサウンドばかりに興味があり、使い方が分かっていないのも相まって「相性が良くない使い方」になっていたのは間違いありませんでした。最近はクリーントーンの楽しさが分かってきたので、そろそろコンプレッサーの良さが分かるのでは?と考えました。

Bondi Effects Squish As Compressorを購入した理由

 Bondi EffectsのDel Mar Overdrive MK2を購入して、Bondiの音作りの上手さを感じたことが大きな理由となります。

 また、Squish As Compressorはトランスペアレントな、味付けの薄いコンプレッサーを目指したアイテムであり「コンプレッサーが効いたら好みじゃない感じになる」というトラウマを克服できるのでは?と考えました。

 そしてもう一つの大きなポイントは、Squish As Compressorが「入力に応じて、効き具合を自動調整してくれる」という他には無い(と言ってよいぐらいレアな)機能を持っており、コンプレッサー初心者としては音作りに悩まなくてよいという期待があって選びました。

Bondi Effects Squish As Compressorの特徴

 先にも書きましたが、Squish As Compressorの特徴は、トランスペアレントであり、入力に応じた自動調整がかかるコンプレッサーです。トランスペアレントについては後のレビューで述べるとして、入力に応じた自動調整について述べましょう。

 コンプレッサーとは、閾値を超えた信号を圧縮しつつ全体を持ち上げることで、強い音は圧縮されて音の粒が揃い、弱い音は持ち上がってこちらも音の粒を揃えてくれます。と書いてしまいましたが、コンプレッサーの役割は基本は強い音を圧縮する方であり、Squish As Compressorが自動調整してくれるのも強い音を圧縮する部分です。

 Squish As Compressorが自動で調整してくれるのは、音を圧縮する早さと、効いている状態から元に戻す早さです。公式ではこのように説明されています。

・3dB gain reduction will take approx. 42ms
・6dB gain reduction will take approx. 20ms
・10dB gain reduction will take approx. 15ms
・20dB gain reduction will take approx. 5ms

・3dB recovery will take approx. 24ms
・6dB recovery will take approx. 48ms
・10dB recovery will take approx. 80ms
・20dB recovery will take approx. 160ms

 これを見ると、弱い、ソフトタッチの音ではゆっくりと圧縮されて素早くリリースされ、ハードなカッティングなどでは素早く圧縮されて時間をかけてとリリースされます。

 と、偉そうに語っていますが、圧縮側は理解できているものの、リリース側はよくわかっていないですよね…。

Bondi Effects Squish As Compressorのサウンドレビュー

 最初に感想を述べると「(適当に設定したのに)なんかめっちゃ良い感じにバランスが良くなる!元の音に忠実かつクリアさが足される感じで綺麗なサウンド!」という印象でした。カッティングよりもアルペジオでメリットの大きさを感じました。分離感を保ちながら音量バランスが整って、どうしても出てしまう鋭い成分が軽く丸くなって整ってくれます。

 コンプレッサー初心者なので設定に困るかと思いきや、そんなことはありませんでした。最初に設定すべきはSensitivityでしょうか。これは所謂スレッショルドで、効き具合の強さになっています。右回しでシュレッショルドが下がって、より弱い音でもコンプが効くようになります。次にRatioで(あぁこれも効き具合の強さになってしまうのか)、シュレッショルドを超えた音に対して、どれだけ圧縮するか?を決めます。右回しで効きが強くなってパコパコ系に近づきます。

 また、このSquish As Compressorは原音とブレンドできる点がポイントで、右回しでコンプが効いたサウンドの割合が強くなります。あっさりのサウンドにするとしても、コンプを軽く効かせるだけにしてブレンドを右方向に回すか、コンプを強く効かせてブレンドを左方向に回す2つのアプローチがあります。また、Toneはコンプが効いたサウンドに対して効きます。

 設定については、ぶっちゃけるとあんまり考えなくても良いサウンドになってくれます。超優秀。

 ピックアップごとに異なる出力レベルに合わせてSensitivityを上げ下げして、軽く弾きながらLEDのインジケーターを見て、自分は「強めに弾いて真ん中(9db)ぐらいになるようにセット」していました。これならば、効き弱めのセッティングになるかと思います。もうちょい下げても良いかも。そしたら、RATIOもTONEもBLENDも12時で全く問題ないです。

 面白いのが、効き方が自然なくせに、各操作で変化する感触が明確で「こんな風に効いているなぁ」とイメージが付きやすいことです。そして、キャラクターは変わりつつ、各ノブは中央付近であれば良い感じにまとまってくれます。

 極端な設定にしなければ、かつて安いコンプを試したときの「なんか、コンプが効きすぎて演奏側がニュアンスを変化させても出音に影響しないな」というジレンマが全くなく、ニュアンスは出てるのにまとまりが良いという「初心者には大助かり」かつ「上級者も納得」なサウンドになっているかと思います。また、効きの弱い設定にすれば味付けの少ないトランスペアレントで安心感があります。

ネックは値段で、かなり高価なコンプレッサーとなりますが、これひとつでコンプレッサーの旅は終了するぐらいのポテンシャルはあると思います。それぐらい気に入っています。ただ、コンプレッサーの魅力に気が付いたことで、これはこれとして新たなものを物色している自分が居たりします。どうすればよい?

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