友人が使っていたので借りてみました。しっかりとした質感、デザイン性の良いプラグ、さらさらふかふかの触り心地で格好良いです。サウンドはかなり特徴で、ハイやプレゼンスの領域が引き立つ点が特徴です。一般的なベルデンなどのケーブルは高音域が控えめで太い傾向であることが多いので、それから比べるとかなり特徴的なサウンドとなっています。

Fender「Deluxe Series Instrument Cable」
超大手のフェンダーは、ギターラインナップが豊富なだけでなく、アクセサリー類も充実しています。ギグバッグやストラップ、アパレルのほか、ケーブルも販売されています。ギブソンってそういうところ少ないんですよねぇ。ちょっと寂しい。
このDeluxe Series Instrument Cableは、ツイードアンプの外装に貼られているツイード生地をケーブルに巻き付けている外観です。ツイード生地自体がフェンダーのアイコンのひとつのようになっていますから、このケーブルもアイコンの要素を持ったケーブルとしてファンには魅力的なデザインですね。
Fender「Deluxe Series Instrument Cable」のサウンドレビュー
クリーンに設定したアンプに、このケーブルで直接繋げます。他のケーブルと何度も挿し換えしながら比較します。
ハイがそれなりに出る設定にした状態で何度か試すと、Fenderケーブルはハイが非常に鋭く立ってくるのがすぐに分かります。ハイというよりもプレゼンス帯域にかかってくる高音域に影響を与えているのを感じます。ハイミッドの上がり具合はそれなり。これに対してローやローミッドは、少ないとは言わないもののあっさりめのバランスで、ややルーズで柔らかい感触となります。微クランチで試すと、このプレゼンス帯域が立ってきて煌びやかな感じが立ってきます。
ハイゲイン設定と組み合わせると、他の機材との組み合わせや、ギターのPUの特性によっては高音域が上がりすぎてキンキンする場合があります。それを考慮に入れながら音作りをする必要がありそうです。
Fender「Deluxe Series Instrument Cable」がマッチしそうなギター
個人的には、ハイやプレゼンスが立ち上がりすぎて、ややわざとらしいと感じました。ただし、これは自分のギターが比較的に高音が出やすいギターであることが影響していそうで、特に、入念にチェックを行ったSAITO S-622CSはモダンなサウンドになっていて、それとの相性が良くないと感じたのかもしれません。
一方で、現在のFender American Vintage 2の1961 Storatocasterを弾いた印象では、ハイが控えめで、丸く、ローパワーなチューニングであり、これとこのケーブルを組み合わせると、パリッとハリのある元気なサウンドになって相性が良いのかな?と思ったりします。
また、ツイードアンプもハイが控えめというかミッドからローミッドが厚いのが特徴で、それと組み合わせた時にも良いマッチングになりそうだなと思いました。
個人的には好みではないものの、質感の高い外装とプラグと、マッチしそうな環境の人が多そうなサウンドで、フェンダーファンは選んでも良さそうだなと思っています。