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真空管交換でギターアンプ内のゲインを「下げる」効果

VOX「Lil’ Night Train」の真空管を、ローゲインな真空管、しかもマッチド品(選定品)に交換しました。その効果により、クリーンで楽しめるヘッドルームが広がり、クリーンが美しいアンプへと変貌しました。これは良いな。

真空管を交換したギターアンプはVOX「Lil’ Night Train」

 真空管を交換したのは、VOX「Lil’ Night Train」です。2010年頃に発売されたようです。自分は2012~2013年頃かなぁ…その頃に購入しました。当時の私は(今もですが)真空管アンプへの憧れがあり、BlackstarのHT-5を買って爆音で困ったりしながら「2WのLil’ Night Trainならば…」と考えて購入したのを覚えています。(そういえば、HT-5の歪はエフェクターみたいな回路が入っていて「真空管の歪じゃないんだよな」とか思っていたのを思い出しました。今から考えれば、HT-5もかなり良い音なのですけど。)

 後ほど詳しく説明しますが、いわゆるハイゲインサウンドにはならず、パリッとしたマーシャル系でもなく、設定を誤るとボーボーいう感じで歪みは好みになれず、クリーンを楽しめるほどの腕前も無かったので、使いこなせずに放置状態となっていました。

VOX Lil’ Night Trainの回路構成

 Lil’ Night Trainは、12AX7が2本、12AU7が1本が搭載されており、1本目の12AX7で増幅+EQ(プリアンプ部とします)、2本目でフェイズインバーター、3本目でプッシュプルでスピーカーを駆動します。

 12AX7と12AU7は、同じ回路(仕組み?)が2つ封入されています。これを上手く使って、フェイズインバーターは、ギター入力そのままを増幅する1つの回路と、ギター入力を反転させて増幅する1つの回路として使い分けています。

 プッシュプルというのは、スピーカーの駆動方式のことです。フェンダーのチャンプは6V6が1本で、1つの回路だけなのでシングルエンド、デラックスは6V6が2本でプッシュプル(押したり引いたり)です。簡単に言えば、一人で押したり引いたりしてスピーカーを動かすよりも、スピーカーの両側から二人で押したり引いたりを息を合わせて行った方が効率が良く、出力が出やすいということになります。Lil’ Night Trainに使われている12AU7は、通常はこういうパワーを出すための回路に使われないのですが、小出力なのでうまいこと使うという昔の裏技を応用したものとなっています。

 で、ここまで説明した理由なのですが、最終的に息を合わせて押したり引いたりする12AU7の中の人(AさんBさん)のための号令が、Aさん用とBさん用で大きさが違ったらどうなりますでしょうか? また、AさんとBさんの体格が結構違って出せる力が違ったらどうでしょうか?

 Aさんが押す側ばっかりが強くなったりしますよね? 実際にそういうことが発生します。1本の真空管の中に搭載された2回路のゲインが揃っていないと、回路というか電気工学的に正しく動作しません。

なぜ真空管を換えたのか? アンプ内のゲインを下げようと思ったのか?

 自分は現在、Lil’ Night Trainに大音量と歪みは求めていません。クリーンを小音量できれいに鳴らしてくれればOKというか、そうなってくれたら超嬉しいと考えています。

 こういう前提で、ローゲインな真空管に替えつつ、マッチングが取れた(揃った)真空管に交換することで、増幅し過ぎで歪むことを抑えつつ、正確に増幅させてクリーンを保つようなことを狙いました。

真空管を交換した効果は?

 元々、Lil’ Night Trainには中国製の無銘の真空管が用いられており、これの品質はまぁまぁといった感じで、Low-fiぎみだったようです。ここに、アメリカ製やヨーロッパ製のNOS管(といっても、人気が控えめなお買い得品ですが)を投入したことにより、すっきりと綺麗なサウンドになりました。

 しかも、ゲインを下げたことでゲインノブとボリュームノブを上げられるようになりました。回路が分かっている人はピンときたかもしれませんが、各ノブがフィルターとなってしまっており、ゲインやボリュームを絞るともっさりになりやすく、上げることによりスッキリとしたサウンドになりやすいです。さらに、当初の狙いであった「クリーンが出やすいマッチング管」の採用によって、これらの相乗効果で「綺麗で煌びやかなクリーン」を楽しめるようになりました。これは非常に良い。

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