Gibson Flying V (2000年代製)のレストアとメンテ[その2 Vintage Maniacsテールピース編]

前回に引き続き、ギブソン フライングV(67仕様)のレストアとメンテナンスです。今回は、レストアというよりもカスタムになります。音色の調整というよりも、完全に好みでテールピースとテールピースのスタッドボルトを交換します。

モントルー製 スチールスタッドボルトに交換

 ヴィンテージレスポールは、スチール製スタッドボルトにアルミ製テールピースと相場が決まっています。というわけでその組み合わせに変更します。と言いつつ、67年仕様のフライングVって、どの組み合わせが正しいんだろう……。そんなことを考えつつ交換しちゃいます。弦交換の際に戻せますし。

左がノーマル、右がモントルー製

メッキはクロームが歴史的にもブリッジとの組み合わせ的にも正しいでしょうが、売っていなかったのでニッケルメッキ品。ノーマルは亜鉛ダイキャストの模様。形状は違うと言えば違うし、同じといえば同じ……。私では1mも離れれば違いが分かりません。(色の違いは分かる) 注意としては、モントルーの場合は短い方のヒストリックタイプを買わないと、ギブソンUSAのモデルではネジ部が長くて余ってしまう可能性があることです。(ヴィンテージタイプは避けましょう。)

Vintage Maniacs製テールピース

 ヴィンテージ部品の復刻に定評があるヴィンテージマニアックスさんのテールピースを買ってみました。製品名は「True Historical Lightweight Tailpiece Chrome」。67ということでクロームをチョイス(在庫もこれしか無かった)

Vintage Maniacs テールピース

 ギターに搭載されているのがノーマル。真ん中が交換するヴィンテージマニアックス。後ろ側が94年のレスポールスペシャルについていたもの。ノーマルは時期的に考えてもレスポールスペシャルと同じと考えてよさそう。ノーマルは亜鉛ダイキャスト製で磁石にくっつかず、約90グラムです。ヴィンテージマニアックスはアルミ製で約30グラムと軽量。この部分は音に影響を与えると思うのですが、実験によりほとんど変わらないとしている方もいらっしゃいます。ラップアラウンドだと変わるでしょうね。

 見た目では、スタッドボルトと噛み合う部分の面取りがヴィンテージマニアックスが丸みを帯びている点が大きな特徴です。それ以外はあんまり変わらないようにも見えつつ、なんとなくノーマルの方がごついというか、太く、もっさりしている印象。ヴィンテージマニアックスはスリムな印象です。好みの問題ですが、個人的には満足度があったので良しとします。

次回に続く。

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