アンディ・ティモンズの2025年現在の最新ドライブペダルであるKeeley MK3 Driverを購入しました。アンディ・ティモンズファンなら欲しくなる「ピッキングニュアンスの出るOD」、「煌びやかさのある、わずかに歪んだサウンド」を出しやすいペダルです。ファズオーバードライブ的な歪みが特徴だと感じました。

Keeley MK3 Driverを購入したきっかけ
2025年現在のアンディ・ティモンズの最新ドライブペダルで、彼の最新のペダルボードには3台のMK3が載っているほどです。ほとんどの音色は、MK3とJHS AT+の組み合わせ、そしてKeeley HALOを後段に持ってきて構成されているようです。
そこまで言うなら、とりあえず買ってから考えようと思い、購入しました。
Keeley MK3 Driverのレビュー
最初の感想
アンディ・ティモンズのペダルだからといって無条件に買うというわけではなく、MK3 Driverは「ローゲインを得意とする」「ゲインアップでディストーションもいける」「ボリュームやピッキングニュアンスに敏感」と、汎用的かつ私の好みな特性を持っていたため、欲しいと考えました。
2つのスイッチを『AT』、ゲインもトーンも12時にしてパッと弾いてみると、プレゼンスの立った、プレーン弦の煌びやかさや、弦をピッキングした時のパリンとした部分が持ち上がっているのを感じます。結構意外でした。
詳細レビュー
基本的に、かなり音量が大きく、ボリュームを絞り気味で設定することになりました。
ここから、ゲインを上げてみると、整ったディストーションサウンドと言うよりも、ファジーで、荒々しい歪みが飛び出します。V63+の載ったSSHストラトのフロントで弾くと、ややブーミーで、厚みを感じます。ここからギターのボリュームを下げたり、弱く弾くと「チャリン」としたクリーンやクランチサウンドになります。非常にセンシティブです。
ゲインを上げたり下げたりすると、僅かな歪みから急激に歪むポイントが見えてきます。この急激に歪む特性が、ボリュームへの追従性に繋がっているようです。

完全クリーンなJC-120と組み合わせて、ゲインを少し下げ、トーンを上げ目でリアハム(Suhr SSH)で弾くと、ややファジーながら良い感じのディストーションとなります。アンディ・ティモンズサウンドで想起される「ミッドが持ち上がったクリーミーで歌うようなディストーション」ではなく、良いファズオーバードライブのような、荒々しく、生々しさのある歪み方です。トーンを上げているのでギラッとした成分も出てきて、フロントに切り替えて少しギターボリュームを下げると、ギャリギャリとした「ファズを軽く歪ませた感じ」になります。これはなかなか良い。
ひとつ注意点としては、タッチに敏感な分、サスティーンが思ったほど伸びないという点です。ゲインを気持ち低めに設定していると、弦の振動が減衰してくると、スッとクリーンに戻る感じで「もうちょっと喰い付いて欲しい!」と思うこともそれなりにあります。ここから考えても、基本はローゲインで使うというのがポイントなのでしょう。(JC-120で使用する場合)
アンディのミッドの出るPUを想定してギターのトーンを絞ると、少しクリーミーさが出ます。ただ、これを狙うよりも「ミッドが強くて一般的なシングルよりもハイの出ないPUに、シングル的な煌びやかさを足す」のがMK3の狙いだと感じます。
左側のスイッチは低音域を変化させるスイッチで、『AT』だと低音が少しカットで軽やかな感じ。『RK』で低音は少し出ますが、暑苦しいほどではなく、程良く低音が載ります。これはアンプの特性に合わせるのがよさそう。
右側のスイッチはクリッピングの切り替えで、『AT』でLEDです。音量が大きく、ギラギラとした歪み感が特徴です。『RK』ではゲルマニウムダイオードになり、低音域も少し削られ、軽やかで、マイルドな歪みになります。
アンディ・ティモンズのMK3の使い方
アンディは、MK3を比較的ローゲインで使用していて「ローゲイン帯でのメインドライバー」となっています。このような使い方により、ピッキングニュアンスが良く出て、弦の煌びやかさが出るドライブになります。
また、特徴的なのがJHS AT+との組み合わせです。アンディは、いくつかのMK3のうちのひとつをAT+の前に配置していて、MK3をローゲインで、AT+を「歌うリードサウンド」用として、使っています。真似をしてみますと、アンディの解説のように「MK3でローが整理されてAT+の厚すぎるローミッドがすっきりとして、抜けるリードサウンドが出る」というのを体感できます。これが非常に良い。
私はMK3を1台しか持っていないので、MK3を使いやすい程度にゲインを上げて、AT+のゲインを控えめに設定し、AT+をオンオフして「リードサウンドとクランチを切り替える」ように使っています。

このような使い方ですと、AT+のスムースな歪みにMK3の鋭い歪みが加わって、キレがありつつ厚みのあるリードサウンドになります。すごく良い。
ぎりぎり歪む程度にセットした真空管アンプとMK3の組み合わせ
ぎりぎり歪む程度にセットした真空管アンプとの組み合わせでは、非常に良い結果が得られます。真空管アンプの厚みのある歪みが引き出され、そこにファズオーバードライブのようなMK3の鋭さが上乗せされるのです。これは非常に気持ち良い。これで使いたいのはやまやまですが、出先でJC-120の使用を想定すると、これを実現できないんだなぁ…というのが悩ましいです。
真空管アンプと組み合わせると、JC-120との組み合わせで感じた「サスティーンの少なさ」が少し緩和されます。やっぱり、真空管アンプに組み合わせたくなるなぁこれ。反応の良いODの前段に置くのも良いかもしれませんね。
ニュアンスに非常にシビアなオーバードライブであるMK3
MK3の本質は、ピッキングニュアンスやボリュームへの追従が非常にシビアな、ニュアンスの良く出るオーバードライブです。この点に魅力を感じる人で、ファズオーバードライブ系の荒々しさが好みであれば、MK3はハマる可能性があります。
JC-120との組み合わせでも、ゲインを抑えめに、ギターボリュームを少し絞って僅かに歪む程度にして、フロントPUでアンディの代表曲であるエレクトリックジプシーを弾くと「うわぁ…あの音だわ…」と感動できます。この感触が欲しい人は、買って損はないと思います。

