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Leqtique EVR Maestro Antique Revised EVRレビュー

自分が憧れを持って接していたLeqtiqueが再始動し、私が思い入れのあるMaestro Antique RevisedもEVRというフォーマットを手に入れて復活しました。TS10からインスピレーションを受けた芯のあるサウンドと、オリジナルのTS系には無い下支えする低音を兼ね備えたサウンドで、軽く歪んだアンプをプッシュした時の芯の強さと豊潤さは、非常に魅力的です。

Leqtique EVR Maestro Antique Revised EVR(aka MAR EVR)を買ったきっかけ

 2020年頃、若いShun Nokina率いるLeqtiqueのエフェクターが市場を席巻していました。私はNokinaさんと同年代、あるいはNokinaさんの方が若いのですが「同年代の若い人が、コピーじゃなくて自分のサウンドを追求して良い物を作っている!格好良い!」と憧れていたのを覚えています。

 その中で購入したのがLeqtique Maestro Antique Revisedでした。ブティック系と呼ばれるエフェクターを購入したのはその時が初めてでしたし、アーティスティックなペイントが施された筐体と、美しいPoint to Point配線を見て、心が躍ったことを今でも覚えています。

 Nokinaさんは長らく活動をされていなかった(個人的予想ではロープライスなL’をリリースして、やり切った感があったのかな?と感じていた)のですが、2025年に突如として活動を再開。そして、それに合わせてリリースされたのが、MAR EVRでした。自分のある意味での青春を思い出し「ファンとして、これは買っておこう」と感じたのでした。

MAR EVRとは

 MARは、TSの中でも芯があって軽やかなTS10をベースとしています。プロモーションの中ではTS10そのままというようなコメントもあったものの、以前にTS10と比較したこと際には、TS10は低音域がほとんど出ていないのに対して、MARはかなり低いローが出ており、TS10特有の芯のあるサウンドも引き継いでいるという点が特徴でした。

 MAR EVRは、Leqtiqueの代表作であるMARをそのまま引き継ぎつつ、EVRフォーマットに落とし込んだものとなります。EVRコンセプトについては、私が説明するよりも、ご本人の説明を読んでいただいた方が確実かと思います。

Maestro Antique Revised EVR (aka MAR EVR
※8/2販売分、発送日は8/9となります。 ※なお、サウンドの要である2SC1815(L)-GRの世界的な在庫の枯渇につき、現在廃版となります。(いつかまた万が一見つかることがありましたら、こちらにてアナウンスします。) MAR EVR G...

Leqtique Maestro Antique Revised EVRレビュー

 左が以前のMARで、右がMAR EVRです。EVRフォーマットとなり、少し筐体が大きくなりました。トップ面にはスワール塗装と呼ばれるハンドペイントにより、美しいブルーで彩られています。ひとつひとつハンドペイントされているので模様が異なり「自分の物」になる仕掛けですね。

 自分の所有するMARは、比較的ホワイトがはっきりとしたもので、MAR EVRもホワイトがしっかりと感じられるカラーリングでした。このあたりに共通点を感じて嬉しく思います。

 実はMARとMAR Quad Limited(ゲイン4倍の限定仕様)を所有しており、こちらとも並べてみました。製造された時期が結構違うのもあって、こんな感じで表情がかなり異なります。

Maestro Antique Revised EVRのサウンド

 基本的に、と言いますか、Leqtique時代のMARの特徴を引き継いでおり、明らかな差異は認められません。若干、すっきりというか、芯の強さが前に出ているような気もしますが、これに関してはMARが製造から時間が経っているという経年変化や、僅かにコンポーネントが変わっているという個体差の影響もあると思います。

 基本はTSサウンドであるため「クリーンなアンプと組み合わせて、単体で魅力的な歪みサウンドが飛び出す」というタイプではありません。ただ、芯のある感じや、TSよりも低音が出ていることから、滲むようなサウンドの設定でも魅力があります。このあたりは、自分がMARを購入した際には腕が無くて引き出せなかったところであり、改めて向き合うと良さを感じます。

 真骨頂は、歪んだアンプを、軽く歪ませたMAR EVRでプッシュした時でしょう。一般的に芯のあるODは、歪んだアンプと組み合わせた時に潰れすぎず、アンプの歪みの質を引き出しつつ、エフェクター側の歪みが重なって豊潤さが生まれるという仕組みになっています。MAR EVRも見事にそのようなサウンドが飛び出すものとなっています。一般的なTSは「ゲインを上げた時に原音が混じる感じがある」という特性があって、これが上記の芯と豊潤さの共存を生み出すのですが、MAR EVRはそれに磨きをかけているような印象があります。

 また、MAR EVRの低音が豊かであることから、低音域がアンプの歪みを引き出し、ギター単体では生み出しにくい厚みや倍音の豊かさが出ています。

MAR EVRは素晴らしいものであるものの……

 TSの良さを「低音がすっぽりと落ちて、アンプのサウンドがカラッと軽やかになる」という認識でいると、MAR EVRでプッシュした時のサウンドはジューシーで力強さがあり、それとは少し異なります。TSのMOD品の歴史は「低音を残すこと、あるいは増強すること」に注力されていたという側面もあり(もちろん、そうでないものもある)、その観点では「TSのMOD系の中でも、TSっぽさと、MOD系の厚みを両立している」というのがMAR EVRと言えるでしょう。

 そのため、どのようなサウンドを求めているか?によって、MAR EVRの評価は変化しやすいと感じます。このあたりは、完全なリイシューを目指しているのではない(TS10を目指すMAR EVRに関してもそうだと思う)Leqtiqueらしい1台です。

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