Julian Lage ”SPEAK TO ME” Liveを観に行った話[24年11月の最新使用機材情報]

Julian Lageのライブに行ってきました。超絶過ぎて解説とかは無理なので、感想と、あとはちょっと機材について紹介したいと思います。

Julian Lage Speak to me Live

2024年11月に行われた日本でのライブツアー”SPEAK TO ME”

 私が観に行くことができたのは、すみだトリフォニーホールで行われたライブです。オーケストラコンサートが可能なほどの本格的なホールでした。音響が良く、設備は綺麗&充実、スタッフさんの対応も丁寧、周辺設備(飲食関連)も充実、駅から近い! 非常に良かったです。キャパが大きいから収益性が良いのかチケットも安かったし。

Julian Lageの演奏の感想  

 正直に申し上げて、凄すぎて、解説はできません。

 ライブは、ベースのホルヘ・ローダー、ドラムスのデイヴ・キングとの3ピース編成。感想としては、Julian Lageがものすごく楽しそうに、嬉しそうに演奏しているのが印象的でした。ある程度決めておいてセッションしているかのような感じで、途中で他パートの演奏に反応するようなフレーズを入れて笑い合うような場面も見られました。

 Youtubeにアップされているライブ映像を見てきた印象では、ライブ中に1~2曲はアドリブ(?)を長く演奏してから曲に入るようなことはあっても、長いソロを演奏するイメージは無かったのですが、結構、ソロ(アドリブ)が多かったです。これはベースもドラムも同じ。

 また、Julianのソロでは、かなり速いフレーズが多く飛び出しました。要所要所入れる程度のイメージを持っていましたが、意外なぐらい多かった。ギターおじさん的には見ごたえがありました。

 聴いていて気持ちが良すぎました。穏やかな印象で展開された前半では、めちゃくちゃ眠くなるほど。退屈なのではなくて快楽物質か何か出す作用がありますよ。(曲が終わるとスーッと目が覚めて…を繰り返したので、たぶんまじ。)

 ベース、ドラムともに素晴らしく、特にドラムがすごいと感じました。ニュアンスというか、表現力というか、ダイナミックレンジがすげぇ。

超最小構成の3ピース

Julian Lage SPEAK TO ME Live
開演後は撮影・録音は禁止ですが、開演前のステージを撮影するのは問題ない(黙認されている?)とのことで撮影。アイドルのライブで注意されたりするのは、たぶんステージ設備にネタバレ要素があるからなんだろうな、などと思った。

 ステージの様子。オーケストラが演奏できるサイズの大きなステージのセンター前方に、絨毯を4枚ぐらいを並べて敷いて、ギター、ベース、写真の右手側にドラムを配置しています。広めの練習スタジオぐらいの広さで演奏していました。

 ちなみに、椅子には1秒も座らなかったです。

2024年11月現在 最新のJulian Lageの使用機材

 というわけで、気になる機材について。

2024年11月のJulian Lage 最新の使用機材

 もっとも、シンプル過ぎるし、以前から変わっている様子も無いです。チューナーは省略。

・Nachocaster(たぶん1657ってやつ フロントにP90 )
・Jim Dunlop TORTEX ティアドロップ 0.88(ピック)
・Pete Cornish OC-1(オプティカル コンプレッサー)
・Shin-ei B1G(ブースター)
・Strymon FLINT(トレモロ+リバーブ)
・Deluxe Reverb(アンプ 現行なら’65 デラリバ?)

 ピックアップはP90と書いてしまいましたが、変更が無ければRon Ellisのエリソニック(P90サイズで、ポールピースはマグネットのフェンダー型シングルコイルになっているもの)が搭載されているもののはず。音を聞いている限りではライブ中はフロントしか使っていなかったはず。

 アンプの上にも何か載っています。ちなみに、先の写真のベースアンプ(というかキャビ)の上にも同じものが載っています。そのため、会場のPA設備に送る無線系?とも思ったのですが、別の角度からの写真でEmpressのイコライザーっぽいことを確認されている方がいらっしゃいました。
 ギターとベースで同じものを使っているということは、Julianの機材と予想するよりも、音響スタッフが会場の音響と微調整するために用意した物と私は考えています。

 さて、アルバム”Speak to me”はアコースティックギターを使用した曲が多いのですが、Nachocaster 1本でライブが行われました。原曲のテイストもあって、クリーンサウンドで演奏されました。歪んでいたとしても、綺麗なクリーンに聴こえる歪みと言われる範囲です。思い返してみると、コードでじゃかじゃかと強く弾く(アルバム音源だとHymnalの1:20あたりみたいな)部分では、ちょっと滲むぐらいだったように思うので、一般的なローゲインの1/3ぐらいのローゲイン具合です。また、ライブ中にチューナーを作動させる以外はペダルをON-OFFすることはなかったです。

 という前提を知っていただいて…。ピックはここ数年使用している緑亀さんのJim Dunlopのピック。近くの島村楽器で購入できる身近なもの。最初のOC-1は基本的にONだと思われます。B1Gはプリアンプ替わり。B1Gは「テレキャスターのフロントPUと、レスポールのP90では2倍ぐらい出力が違うので補正のために使います」と言っているインタビューと「ちょっとだけサチュレーションを加えてスパークルにする」と語っている時があります。今回はP90を使っているので、ONにしているとしてもゲイン量は控えめなはず。

 リバーブは、アンプのリバーブは使用せず、FLINTで賄っています。今回の会場は広くて反響のあるホールだったため、もしかしたらあっさりとしたリバーブ設定だったかも。アンプはヴィンテージか、現行に近い(リイシュー)物かは不明です。ただ、きれいな見た目で、テープなどを貼ったりしているのは見えず、JulianはVibro Deluxeを愛用していることになっているので、日本で調達(レンタル)したのではないか?と思います。電源電圧も日本とアメリカでは異なるので、リイシュー物ならアメリカから持ち込む理由はほとんどないはず。リイシュー物だったとして、では’65なのか、’64 カスタムデラリバなのかは分かりませんでした。シルバーが鮮やかな印象で’65っぽいと思うのですが…照明の都合で見栄えが変わりそうで自信はありません。

 飛び出してくるサウンドは、アコースティックギターを感じさせるもので、テレキャスから出てくる音とは思えませんでした。これは、フラットワウンドで太めの弦であることと、ピッキングのニュアンスが半端ではないことなどが考えられます。ニュアンスでしょうね。

参考

 テレキャスターのネック用ピックアップのシグネチャーモデルであるRon Ellis Standard Plus JLを購入して愛用しています。レビューもありますので、よろしければどうぞ。

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